日本のカフェやレストランで美味しい日本茶を飲みたい
長らく疑問に感じていることがあります。
日本のカフェでは色々な銘柄のスペシャルティコーヒーやブレンドコーヒーが飲め、
コーヒー豆に合った焙煎がなされ、ドリップからエスプレッソまで飲み方も選べます。
一方、日本のカフェ・レストランのメニューで「お茶」といえば
紅茶や中国茶が主で、美味しい日本茶=緑茶が飲めるカフェは、日本茶専門店以外ほとんどありません。
緑茶は日本の飲み物だし、見た目も美しくおいしいのにとても不思議でなりません。
日本のカフェ・レストランメニューに緑茶・日本茶が無いのはなぜ?
1:日本では「お茶はタダ」が定着している
以前ミラノで日本人経営のお寿司屋さんに行ったとき、「あがり1杯」と白ワイン1杯がどちらも同じ価格でした。
一方、日本の多くの飲食店ではウーロン茶は有料ですが、食後の「温かいお茶」はなぜか無料です。
無料なので薄い番茶が出てきても文句は言えません。
高級和食店の食後に美味しい玄米茶やほうじ茶が出てきますが、これらもほとんど無料です。
無料が定着している為、カフェでのメニュー化が難しいのでしょう。
本当においしい高級緑茶なら、スペシャルティコーヒー並みの価格付けでもおかしくありません。
2:作法、茶器など導入の敷居が高い
日本茶には作法・所作や茶器など伝統文化としての決まり事があります。
日本で日本茶を出すがゆえに「正しい作法や器」にこだわってしまい、
なんだか難しそうだなと導入ハードルが高くなっているのかもしれません。
もしも緑茶がワインやカクテルのように、オシャレで斬新な色々な器で出てくれば、
もっと気軽に楽しめるのではないでしょうか。
コーヒーや紅茶とおなじように、純粋に嗜好品として緑茶の味や香り、
色を楽しめるカフェがあれば素晴らしいと思うのです。
3:鮮度管理が難しい
スペシャルティコーヒー同様、日本茶も美味しさを保つには鮮度が大切です。
ところが日本茶の多くは工場で大量に作られた後、
問屋に集められ、流通に乗り、スーパーやお店の棚に並びます。
これではお店や家庭に届くまでに何週間もかかってしまいます。
品質の良い高級緑茶を最短でお店にお届けする仕組みができれば、
本来のお茶のおいしさそのままに、お店のお客様に楽しんでいただけると思います。
高級日本茶・緑茶をおいしさそのまま最短でお店にお届けする仕組み
今回発売する芳香園の緑茶シリーズ(9商品)はそんな緑茶を取り巻く現状に対し、当社の答えを出しました。
- 9種類の商品のうち7種類は100%宇治茶で、残りの2種(玄米茶と抹茶入り玄米茶)は一部 京都府産・国産の原料も使用し本物にこだわります
- すべて宇治地域由来の伝統的製法での少量生産
- 茶問屋芳香園の店主自らが厳選した茶葉だけを使用します
- 1袋から芳香園のお茶工房よりお店に直送します
芳香園について詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。
では、シリーズの中からいくつかをご紹介します。
京都宇治お茶問屋「芳香園」の緑茶
抹茶
直射日光をさえぎる覆い茶園で手間をかけて育てられた宇治茶100%の碾茶を、
1時間に約40gのゆっくりしたペースで石臼挽きした最高級の抹茶です。
摘んだ葉をすぐに蒸し上げ、煎茶のように揉みこまずに乾燥させ茎や葉脈を取り除き、
葉肉の部分だけを選別したものが「碾茶」です。
その碾茶を石臼で均一に挽ける様に細かく刻み、大きな扇風機にかけ重力を利用して葉脈を取り去る作業を何度か繰り返し、
葉肉のみの碾茶を準備していきます。
石臼でゆっくり挽く利点は自然に発生する適度な摩擦熱にあります。それが自然に湿気を取り除き、均一に茶葉を挽くことができるのです。
機械に比べ香りが強く華やかになり断面が丸くなることで、泡立ちがきめ細やかでのどごしがよくなります。
石臼でゆっくりと挽いた芳香園の抹茶は、新鮮で泡立ちが良く上品でまろやかな甘さが広がります。
手摘み玉露
日光を遮る覆い茶園で丹精込めて育てられた宇治茶100%の玉露です。
うまみ成分のアミノ酸の含有量が多く、とろっとしたお出汁のような味わいです。
茶葉を一つ一つ手摘みするので、茎などの不純物が入っていない最高級品です。
WEBには一人分のレシピとして1杯目は茶葉2.5gに湯量20gとしていますが、
好みにもよりますので分量はあくまでも目安としてお店の味を探ってください。
煎茶
日本茶・緑茶といえば煎茶と言われるほど広く親しまれているお茶ですが、
新鮮でおいしい煎茶が飲める機会は少ないと思います。
煎茶は玉露やかぶせ茶のように茶園を覆わず、茶葉を摘み取るまで日光にあてて光合成をさせて栽培します。
太陽の光をあびて光合成をさせて育てることで、
カテキン成分を多く含みすっきりした味わいとうまみの中にもほどよい渋味を持ち、
爽やかな口当たりで上品な味わいになるのです。
玉露雁ヶ音茶
宇治茶100%の玉露の茶葉の茎を中心に使用したお茶で、
艶のある鮮やかな緑の茎が特徴です。
通常の雁ヶ音とは違い茶木を覆ってるため、
煎茶に引けを取らない美味しさで上質な香りや甘みを十分含んでいます。
茶木の味と香りが最高になった頃、
茶葉を摘み取る時に茎も一緒に収穫し、
すぐに蒸して揉みながら乾燥させて作ります。
煎茶のスッキリした味わいに比べ
甘みのあるまろやかなお茶となります。
WEBのレシピでは目安として1人分茶葉5gに湯量170gとしていますが、
それにこだわらずお店の味を決めてください。
宇治抹茶入り雁ヶ音茶
宇治100%の玉露雁ヶ音に宇治抹茶を合わせた美しい緑色が際立つ逸品です。
抹茶に合うように「玉露雁ヶ音茶」とは違う茶葉にて作られています。
抹茶製造元ならではの石臼挽きの高級抹茶と玉露雁ヶ音の合わせ技が見事。
一口目には抹茶の味わいを二口目からは抹茶と雁ヶ音の風味と甘みを楽しめます。
宇治抹茶入り玄米茶
煎茶や柳茶(大きく育った葉や新芽を刈り取った後の茶葉など)に
玄米を揚げたものと高級抹茶をブレンドしたお茶で日常的に飲むお茶としてお勧めです。
茶葉に地元宇治の精米屋から仕入れた玄米を揚げたものと芳香園の石臼挽きの宇治抹茶100%を混ぜたお茶です。
玄米の芳ばしい香りを楽しんでいただく為、敢えて煎茶の香りを抑えた茶葉を使用しています。
比較的高温で淹れることにより、独特の香ばしい香りが楽しめます。
カフェやレストランのメニューとしての緑茶
今やスペシャルティコーヒーの種類はシングルオリジンやブレンド、
焙煎別、国(気候)別、農園別など、数えきれないほどあります。
緑茶も抹茶、玉露、かぶせ茶(茶木を覆って日光を遮る)、煎茶、ほうじ茶、玄米茶など種類は多いのですが、
今はまだカフェ・レストランで自由に飲める機会がありません。
100%宇治茶のメニュー化・お料理のペアリング、ノンアルコールドリンクやカクテルのベースなど。
あまり他店が行っていない今だからこそ差別化になります。
またコロナ禍が去れば戻ってくるであろうインバウンド需要を捉えるためにもぜひお試しください。
パッケージデザインは宇治芳香園が実際に大正時代に使用していたものを忠実に復元
中央に茶壷、わきにはお茶の花が描かれています
より詳しく日本茶の魅力について知りたい方は下記ページをご参照ください。